●大会長挨拶
 この度、第34回一般社団法人日本小児口腔外科学会総会・学術大会を2022年10月21日(金)・22日(土)に、国際医療福祉大学東京赤坂キャンパスで開催させていただくことになりました。未だ、新型コロナウイルス感染のリスクがあり、状況によりWeb方式となる可能性もありますが、現地開催できるよう鋭意準備を進めています。
 テーマは、「未来を拓く小児歯科医療」としました。われわれが子供の頃は、周囲にはランパントカリエス・多発性う蝕の患児も珍しくなかったかと思いますが、オーラルケアの啓蒙、歯科医療従事者の努力により、平均う蝕歯数は特に若い世代で着実に減少しています。少子高齢社会の本邦では小児患者も激減し、小児の手術件数も減っている施設もあるかと思います。小児口腔外科学会も前途多難が危惧されますが、明るい未来をもたらすのは小児です。われわれは、歯科医療人として小児の健全な成育に関るという重大な責務があります。多職種で英知を集積し、未来を担う小児のために議論を深めたいと考えております。
 特別講演は、コロナ感染症でメディアに多数ご出演し、ご活躍されている国際医療福祉大学医学部感染症学講座主任教授の松本哲哉先生にお願い致しました。教育講演は、国立がん研究センター中央病院小児腫瘍科 荒川 歩 先生に希少疾患である頭頸部を含めた小児がんのup-to-dateについてご講演いただきます。シンポジウムは、今注目されている「口腔機能発達不全症」に関して、小児歯科、口腔外科などの各専門分野のシンポジストにご講演いただき、会場の皆様と共に活発な討論をしたいと考えております。
 会場は、東京の中心港区です。赤坂、青山、六本木、西麻布にはミシュラン三つ星をはじめ多数の飲食店があります。近隣には東京タワーや国立新美術館の他、徳川将軍家の廟所増上寺、忠臣蔵ゆかりの地である赤坂氷川神社がありますので、歴史めぐり散歩もできます。六本木ヒルズ屋外展望台から見る夜景は圧巻です。
参加された皆様にとって有意義な大会になるような企画を考えておりますので、数多くの演題と皆様方のご参集を心よりお待ちしております。

第34回日本小児口腔外科学会総会・学術大会 大会長
矢郷 香
(国際医療福祉大学 三田病院歯科口腔外科教授)